超高齢化社会になりつつある日本では、100歳を超えている高齢者は約4万人となっている。ここ数日間、メディアの報道によれば、行方不明となった100歳を超えた高齢者は各地で続々と判明され、産業新聞の調べによれば今日現在その数は既に71人となった。これまで、高齢化社会という社会状況の中で、行政部門においては日課のように届け等の書類を通じて100歳を越えた高齢者数を把握してきた。つまり、死亡届けや行方不明等の書類さえ出されていなければ、最後に提出した行政が求められている書類をもとに100歳を超えた高齢者数を集計しているので、その数の信憑性に誰も疑うこともなかったのであろう。しかしながら、その前提と異なるのは現実である。
この問題が発端されてから各地の役所の担当者は異例の暑い日々に100歳を越えた高齢者の所在確認に追われており、大変のようである。警視庁の資料によれば、2009年度に家出人捜索願は81,644人であり、行方が判明できたのは79,936で、1,708人は行方不明となっているようである。極端に比べれば、その数は超高齢者の行方不明の数よりも遥かに高い(約2.1%対0.2%)。
役人を弁護するつもりはないが、行方不明になった超高齢者は行政上の瑕疵が生じたとかの問題ではないように思う。むしろ、家族の絆が崩壊してしまった現在の社会によって生じたものである。家族とは何か、改めて超高齢化社会になる日本社会は家族の絆を真剣に取り戻さねばならないというまでもない。
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