Monday, June 01, 2009

タバコ税

案外、タバコを吸う人々はその消費に対して支払っている税金の詳細について把握していない。一体タバコの消費に伴い、税金がいくらかかっているのか。

財務省によれば、20本の紙巻きタバコは300円であれば、消費税を除いたタバコは約285円となる。そこからタバコ税は国タバコ税の71.04円、地方タバコ税の87.44円(道都府県タバコ税21.04円、市区町村タバコ税65.96円)、そしてタバコ特別税の16.40円から構成される。

年間約3,500万人の喫煙者が居り、09年度のタバコ税の収入は約1.8兆円と見込まれている。タバコの消費から得られる税収規模は大きいか小さいか別にして、その税金がどのように使われているかについて愛煙家には知らされていないと思われる。徴収されたタバコ税は実に喫煙者に還元されておらず(喫煙者のための施設を作ったりとか)、むしろ「一般財源」として位置づけられ、言ってみれば、政府にとって何も使ってもよい資金とされている。タバコの税収は通常国民の福祉や文化活動を促進する施設、公害・環境問題対策等の支出に充当される。

タバコ特別税は98年に施行され、タバコ1本当たり5.5%の税金が「国鉄清算事業団」および「国有林野と区別会計」の債務の返還に充当されている。09年度では約1,600億円のタバコ特別税が見込まれている。明らかに愛煙家は国の債務返済に貢献している。

喫煙者はタバコを吸うため、納税する義務が生じているが、昨今の世の中においては喫煙する権利が段々奪われているので、喫煙者の肩身が狭くなってきたように思う。旧国鉄の債務返済にタバコの特別税が充当されているにもかかわらず、4月1日よりJRの首都圏の駅は全面的に禁煙となり、愛煙家の一人としてJRの対応は如何なものかと思う。

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